Syro [輸入盤CD] (WARPCD247) posted with amazlet at 14.09.28 Aphex Twin エイフェックス・ツイン Warp Records (2014-09-24) 売り上げランキング: 1,600 Amazon.co.jpで詳細を見る Aphex Twin、13年ぶりのニュー・アルバムを聴く。リチャード・D・ジェイムス個人の活動としては、AFX名義でのリリースがあったりしたわけだが、それでも久しぶりである(沈黙を守っているあいだに『コイツ、実はリチャード・D・ジェイムスの覆面名義なのでは?』みたいなのもあった気もするが、一瞬で忘れ去られた気がする)。13年のあいだに音楽シーンも変わったし、音楽との触れ方も変わってしまったけれど、そうした変化にリチャード・D・ジェイムスという人は、特別な応答をせずに音楽制作をおこなっていたのが確認できるような内容。強調された低音の音圧だけが、ものすごく今っぽい。決してエポック・メイキングな作品ではないけれど、良いアルバムだと思った。ピアノを弾いている曲の背景に鳥の鳴き声が混入していたりして、そこにこのミュージシャンのおかれた環境を強く感じたりもした(意図的につけたした音なのかもしれないけれど)。まるで、シベリウスのような音楽家になりつつあるのではないか……。