Olivier Messiaen: Mélodies (Complete) posted with amazlet on 07.11.27 Olivier Messiaen Hakon Austbo Ingrid Kapelle Brilliant (2005/09/27) Amazon.co.jp で詳細を見る 最近、友達がオリヴィエ・メシアンの歌曲を歌って、見事コンクールで一位になった、というニュースを聞いてからメシアンの歌曲全集を聞き返しています(ブリリアントという廉価盤レーベルかれでているもので、2枚組で1000円ぐらいだったと思う)。あまりピンとこなくて放置してたんだけども、ちゃんと聴いてみたらかなり良い曲ばっかりでびっくりしました。友達は《ヴォカリーズ・エチュード》(1935年)という曲を歌ったらしいのだけれども、《ダフニスとクロエ》(ラヴェル)から神秘的な部分だけを抽出したような美しさです。こういう「再発見」があると結構嬉しいので、私の友達連中は私の家にあってあんまり聴かれてないCDのなかから選曲を行ってコンクールに出場して欲しい。 全集のなかに入ってる曲がYoutubeにもあったので、一曲ご紹介。《ハラウィ――生と死の歌》というメシアンの声楽作品の中で最も有名な歌曲集から「Bonjour Toi, Colombe Verte」という曲。この映像で歌っている歌手もピアニストもしらないんだけれど、やけに爽やかに歌いきっている気がする。エロスが足りないですが、箱庭のなかで鳥が全開で鳴きまくっているような、窮屈さが面白いです。 メシアンの作品に関しては以前にもいろいろ紹介してきましたが *1 、またすごい映像が見つかったのでご紹介していきます。こちらは彼の歌劇《アシッジの聖フランチェスコ》という上演時間4時間以上(!)の大作より。これ、ずっと聴いてみたかったんで見つかってホントにびっくりしました。演奏は小澤征爾/パリ国立歌劇場管弦楽団、しかも1983年初演時のモノ。こんなの残ってるんですね……ちょっと生きてて良かった、インターネットは争いの道具じゃないんだ……って思いました。 作品ですが、多くの作曲家がそうであるように、誇大妄想のごとく作品を巨大化させていく傾向をメシアンも踏んでいるように思いました。気が狂ったとしか思えない鳥の...