モルゴーア・クァルテット
日本コロムビア (2014-05-21)
売り上げランキング: 5
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編曲も演奏も素晴らしく、非常に楽しいアルバムに仕上がっているのだが、こうして弦楽四重奏というフォーマットに楽曲が置き換えられると、西洋の伝統的な芸術音楽の形式と、プログレッシヴ・ロックの形式との違いが気になる楽曲もでてくる。EL&PとかYesとか、クラシックの書法がベースとしてあったり、スタジオのなかで長い楽曲をガチガチに構築していったタイプのバンドの楽曲は、違和感がなくハマる。けれどもKing Crimsonの「Red」みたいに、リフの繰り返しがしつこい楽曲はどうしても単調に聴こえてしまった。King Crimsonに関して「バルトークの影響が……云々」と語られることがあるけれど、モルゴーアの演奏によって、バルトークみたいに難しいことをこのバンドは一切やっていないのが分かる。King Crimsonにとってのプログレッシヴ・ロックとは「気難しい顔で演奏するハードロック」だったのではないか、とさえ思えるのだった。
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