タラ・パーカー=ポープ
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ざっくりとその教訓を紹介すると……
- 不満は溜め込まないで吐き出せ!(ただし相手を侮辱するな。落ちついて話せ!)
- セックスはしたくなくてもしとけ!
- ケンカの原因は大体において根本的な解決をしない!(だから気にすんな!)
とか。新婚ホヤホヤならこういうことはわからないかもしれないけれど、書いてあることは「あー、やっぱりそうだよねー。統計とったらウチみたいな夫婦多いんだなあ」、「みんな似たような悩みを抱えてるんだなあ……」としみじみ思う点が多々ある。サイエンスによって「夫婦あるある」を認識する感じ、というか。しかし、紹介されている研究に協力している多くの夫婦が、アメリカのそこそこ中流階層(かそれより上の人)。それはたまたま日本の中流家庭と共通項を持っていただけで、階層ごとに全然夫婦の在り方は違うかもしれない、とも思った。
冒頭、そもそも「一夫一妻制」という世界中で広く見られる風習・文化・制度は正しいのか、という話が展開されるのだけれど、正直そこが一番面白いかも。よく結婚否定派の人が「生物には自分の遺伝子を多く・広く残したいという本能をもっているハズ。だから結婚は生物学的に間違っている」とか言うじゃないですか。わたしはそういう本能論に対して全般的にうさんくさいな、と感じていて、「本能」とか「母性」とかを持ち出して語られるものの大半が可塑的なものなのでは、と常々思ってるので、そのへんを他の生物の生殖行動と絡めながら「一夫一妻制は生物的に誤っているのか!?」というところを検証しているのを興味深く読んだ。
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