Cobra: John Zorn's Game Pieces, Vol. 2posted with amazlet on 06.06.10John Zorn
Tzadik (2002/03/26)
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友人がmixi日記で「Naked City、かっけー」と書いていたのに触発されてジョン・ゾーン関連のCDを聴き直してみた。
これはジョン・ゾーンが「発明した」インプロヴィゼーションの形態、「コブラ」の1984年の記録*1。参加アーティストはイクエ・モリ、デレク・ベイリーなど。こういった録音を耳にするたびに"When you hear music, after it's over, it's gone in the air. You can never capture it again. (音楽を聴き、終った後、それは空中に消えてしまい、二度と捕まえることはできない)"とエリック・ドルフィーの言葉を思い出してしまう。
音楽の断片化された状態のものが、こどものおもちゃ箱をひっくり返したように迫ってくる印象しか無かった。が、ある演奏家が演奏したフレーズが水面の波紋みたいに他の演奏家へと広がっていく瞬間があるのに気がついた。こういうのはなんか音楽が社会を移す鏡みたいに見えて面白い。
こういう音楽は、おそらくある程度続けられない限りは意味を失って「あー、そんなのもあったよね」と忘れられてしまうから、巻上公一が「コブラ」を実践しているのを聞くと嬉しい気持ちになる。「残っている」という事実が、「実験の成功」を示していると思うし。20世紀の音楽には実験で終わった音楽があまりにも多すぎる。それが音楽の宿命なのかもしれないけれど。
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