スキップしてメイン コンテンツに移動

集めてみましたエイドリアン・ブリュー動画



 80年代クリムゾンの動画などを観ていたら、現在もバンドでフロントマンを務め続けるエイドリアン・ブリューの動画がザクザク出てきたので大喜びで紹介してみます。ザッパ・バンド→デヴィッド・ボウイのツアー・バンド→トーキング・ヘッズ→キング・クリムゾンと70年代から80年代にかけてコアなロック・バンドを渡り歩き、日本のCMにも出演した変態ギタリストですが、ソロで作る曲は割とポップです。





http://www.youtube.com/watch?v=SFqbruiKJPs


 ↑が日本のCMに出演したときの映像。「ギターで動物と語る夢をみた男がいた……」、「エイドリアン・ブリューはギター一本でオーケストラを作ってしまった……」など大げさな語りっぷりが、景気が良い感じがしてとても笑える。





http://www.youtube.com/watch?v=M8jIItdTUks


 こちらはソロアルバム『Mr. Music Head』の一曲目、トリッキーなギターは控えめでちょっと同じ時期のジョージ・ハリスンにも通ずるAOR感。音色が独特。





http://www.youtube.com/watch?v=RFj-l7A6Kic


 同じアルバムから「1967」という曲の弾き語り。オオクワガタのように黒光りするドブロ・ギターを抱えて歌っています。優しいけど、ちょっとネジれた良い曲。





http://www.youtube.com/watch?v=gkoZtJPCiJw


 なにやらブート感に溢れた映像ですが、トーキング・ヘッズのライヴ。デヴィッド・バーンの後ろでノリノリで変態臭いギター・ソロを取っています。遠くからだとブライアン・イーノみたいに見えるな。痩せてて、ちょっとハゲ。





http://www.youtube.com/watch?v=ag3EtKFOsjU


 同じトーキング・ヘッズに参加しているときの映像ですが、これもヤバいなー。Remain In Lightから「Once In A Lifetime」。髪型が似たような感じで似たようなクネクネの動きなので、遠目にはデヴィッド・バーンとデヴィッド・ボウイの違いが「変な色のジャケットを着ているか着ていないか」でしか判別できない私ですが、これはキます。ゴリッゴリのベースの上で左翼っぽい歌詞。っつーか、ここまで黒いとは……。アフロな感じに気圧されて、ブリューもだいぶ地味。





http://www.youtube.com/watch?v=_F5QcxNVFr8


 これは珍しい。マイク・オールドフィールドとエイドリアン・ブリューの共演。この曲知らないんですけれど、良いですね。マイク・オールドフィールドと言えば『チューブラー・ベルズ』が有名で、ギタリストとしてはあまり語られることが少なすぎる人ですけれど、トラッドっぽい独特なクセがあるギタリストで結構好きです。この映像では、普通のソロをとってるけど。





http://www.youtube.com/watch?v=cou8XY9MSyo


 最近の映像でしょうか。エイドリアン・ブリュー・トリオでの演奏のようです。リズムを固めるプレイヤーの詳細が分からないけれど、この太めのロブ・ハルフォードみたいなベーシストが気になる。複雑なフレーズを弾きながら歌えるのがすごい。声がやや気持ち悪い。





http://www.youtube.com/watch?v=dRhyTYA-Zzo


 初ソロ・アルバム『Lone Rhino』から「ダサい!」の一言につきる一曲目「Big Electric Cat」。いくらブリューが好きでもこの曲はちょっと脱力しちゃうなぁ、というぐらいつかみどころのなさ。あんまり冴えないメロディのせいか、猫の鳴き声を模したギターもどこか悲しげです。













 最後は、現在の4人編成キング・クリムゾンでの映像で終わりたいと思います。肌着みたいなTシャツにスラックスで変態ギター・プレイかつ、歌うとき顔面変形、変なパーマ……とヴィジュアル面が面白すぎるんですが*1、音はヘヴィでカッコ良い。っつーか、若いよなぁ、音……。ロバート・フリップなんか今年還暦だっつーのに。ダサさも含めて大好き、キング・クリムゾン。変拍子のドラムン・ベース、ブレイク・ビーツっぽい打ち込み入っててるのに今ひとつ垢抜けない感じが……。




*1:Youtubeでは「このブリューはホームレスに見える。ちょっと心配です」とコメントされている





コメント

このブログの人気の投稿

石野卓球・野田努 『テクノボン』

テクノボン posted with amazlet at 11.05.05 石野 卓球 野田 努 JICC出版局 売り上げランキング: 100028 Amazon.co.jp で詳細を見る 石野卓球と野田努による対談形式で編まれたテクノ史。石野卓球の名前を見た瞬間、「あ、ふざけた本ですか」と勘ぐったのだが意外や意外、これが大名著であって驚いた。部分的にはまるでギリシャ哲学の対話篇のごとき深さ。出版年は1993年とかなり古い本ではあるが未だに読む価値を感じる本だった。といっても私はクラブ・ミュージックに対してほとんど門外漢と言っても良い。それだけにテクノについて語られた時に、ゴッド・ファーザー的な存在としてカールハインツ・シュトックハウゼンや、クラフトワークが置かれるのに違和感を感じていた。シュトックハウゼンもクラフトワークも「テクノ」として紹介されて聴いた音楽とまるで違ったものだったから。 本書はこうした疑問にも応えてくれるものだし、また、テクノとテクノ・ポップの距離についても教えてくれる。そもそも、テクノという言葉が広く流通する以前からリアルタイムでこの音楽を聴いてきた2人の語りに魅力がある。テクノ史もやや複雑で、電子音楽の流れを組むものや、パンクやニューウェーヴといったムーヴメントのなかから生まれたもの、あるいはデトロイトのように特殊な社会状況から生まれたものもある。こうした複数の流れの見通しが立つのはリスナーとしてありがたい。 それに今日ではYoutubeという《サブテクスト》がある。『テクノボン』を片手に検索をかけていくと、どんどん世界が広がっていくのが楽しかった。なかでも衝撃的だったのはDAF。リエゾン・ダンジュルースが大好きな私であるから、これがハマるのは当然な気もするけれど、今すぐ中古盤屋とかに駆け込みたくなる衝動に駆られる音。私の耳は、最近の音楽にはまったくハマれない可哀想な耳になってしまったようなので、こうした方面に新たなステップを踏み出して行きたくなる。 あと、カール・クレイグって名前だけは聞いたことあったけど、超カッコ良い~、と思った。学生時代、ニューウェーヴ大好きなヤツは周りにいたけれど、こういうのを聴いている人はいなかった。そういう友人と出会ってたら、今とは随分聴いている音楽が違っただろうなぁ、というほどに、カール・クレイグの音は自分のツ...

2011年7月17日に開催されるクラブイベント「現代音楽講習会 今夜はまるごとシュトックハウゼン」のフライヤーができました

フライヤーは ナナタさん に依頼しました。来月、都内の現代音楽関連のイベントで配ったりすると思います。もらってあげてください。 イベント詳細「夜の現代音楽講習会 今夜はまるごとシュトックハウゼン」

リヒテル――間違いだらけの天才

 スヴャトスラフ・リヒテルは不思議なピアニストだ。初めて彼のピアノを友達の家で聴いたとき、スタインウェイの頑丈なピアノですらもブッ壊してしまうんじゃないかと心配になるぐらい強烈なタッチとメトロノームの数字を間違えてしまったような速いテンポで曲を弾ききってしまう演奏に「荒野を時速150キロメートルで疾走するブルドーザーみたいだな」と率直な感想を持った。そういう暴力的とさえ言える面があるかと思えば、深呼吸するみたいに音と音の間をたっぷりとり、深く瞑想的な世界を作りあげるときもある。そのときのリヒテルの演奏には、ピンと張り詰めた緊張感があり、なんとなくスピーカーの前で正座したくなるような感覚におそわれる。  「荒々しさと静謐さがパラノイアックに共存している」とでも言うんだろうか。彼が弾くブラームスの《インテルメッツォ》も「間奏曲」というには速すぎるテンポで弾いているけれど、雑さが一切ない不思議な演奏。テンポは速いのに緊張感があるせいかとても長く感じられ、時間感覚をねじまげられてしまったみたいに思えてくる。かなり「個性的」な演奏。でも「ああ、こんな風に演奏しても良いのか……」と説得されてしまう。リヒテルの強烈な個性の前に、他のピアニストの印象なんて吹き飛んでしまいそうになる。  気がついたら好きなピアニストの一番にリヒテルあげるようになってしまっていた。個性的な人に惹かれてしまう。こういうのは健康的な趣味だと思うけど、自分でピアノを弾いている人の前で「リヒテル好きなんだよね」というと「あーあ、なるほどね」と妙に納得されるような、変な顔をされることがあるので注意。 スクリャービン&プロコフィエフ posted with amazlet on 06.09.13 リヒテル(スビャトスラフ) スクリャービン プロコフィエフ ユニバーサルクラシック (1994/05/25) 売り上げランキング: 5,192 Amazon.co.jp で詳細を見る  リヒテルという人は、ピアニストとしてだけ語るには勿体無いぐらいおかしな逸話にまみれている。ピアノ演奏もさることながら、人間としても「分裂的」っていうか、ほとんど病気みたいな人なのだ(それが天才の証なのかもしれないけれど)。「ピアノを弾くとき以外はロブスターの模型をかたときも手放さない」だとか「飛行機が嫌いすぎて、ロシア全...