ポポル・ヴー再発記念

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 いわゆる「実験音楽」の世界が1970年代に入ってから、それまでと違いどのように変化したか?と問うならば最も大きな変化は、アカデミズム領域外から様々な才能が参入してきたことなのかもしれません。特にシンセサイザーという「どんな音でも出せる(原理的には!)」夢の機械が登場してから、その流れは活発になったのではないでしょうか。特にドイツにおいては、初期クラフトワーク、タンジェリン・ドリーム、アシュ・ラ・テンペル……など様々なグループがシンセサイザーを操り、新しい響きを生み出してきました。ドイツに遅れて到着したサイケデリック・ムーヴメントの影響も感じさせる、まどろむような音響は未だに刺激的です。っていうかこの時代にしかこんなもの作ろうと思ったヤツはいなかっただろう……というメチャクチャなものばかりなんですが、それだけで聴く価値はあると思います(もしかしたら退屈かもしれないけれど*1)。



アギーレ/神の怒り(紙ジャケット仕様)
ポポル・ヴー
ディウレコード (2006/12/22)


 ドイツの数ある実験音楽グループでも、他とは少し毛色が違うのがポポル・ヴー(冒頭に挙げた動画は彼らの1971年の映像)。中心人物、フローリアン・フリッケがシンセサイザーを用いているのは他のグループと同様ですが、サイケ的な混沌を抜け出したクラウス・シュルツェ*2がたどり着いた「ニューエージ的なサウンド」を彼よりも一足早く開拓していたように思われます。静謐で秩序を感じる音作りは「ロックでもイージ・リスニングでもなかった!」わけである意味孤高過ぎ、あんまり評価されてない気がするのですが(『ポスト・ロック』の先駆けとしてノイ!でさえそれなりの評価を受けているのに!)語られないのは少し勿体無い……ヴェルナー・ヘルツォーク作品のサントラも手がけてるし面白い存在なのになぁ……と思っていたところ、なんとアルカンジェロから紙ジャケで再発されるそうです(12/22に8タイトル)。ヘルツォーク作品のサントラ盤はいくつか持っていたのですが、この機会に全部集めてしまいそう。




*1:でも、シュトックハウゼンとか聴いてスノッブぶってるくせにタンジェリン・ドリーム聴かないっていうのはインチキだよな


*2:元アシュ・ラ・テンペル、かつ喜多郎の師





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