黒と黒の幻想

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Shaking the Tree: Sixteen Golden Greats
Peter Gabriel
Virgin (1990/12/29)
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 ピーター・ガブリエルというミュージシャンはとても面白い経歴辿っている人で、ジェネシスというアート志向の強いロック・バンドのフロントマンとして、変なかぶりものを被り(逆モヒカンみたいな髪型で)歌うというイロモノだかなんだかよく分からない活動からそのキャリアを始めています。その後、かぶりものに飽きたのかバンドを脱退(その後、バンドはドラマーだったフィル・コリンズを中心にポップ志向のバンドとしてヒットを飛ばす)、ソロ活動を始めるのですがどんどんアフリカン・ミュージックに傾倒し、独特の音楽を構築していくことになります。現在はもっと多彩で、アンビエントというか神的な雰囲気と言うか見た目も仙人みたいになっている……という変な人。



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 前々からソロ作を集める気ではいたのですが、この前間違ってベスト盤を買ってしまいました。まぁ、300円だったし、良いかと自分を納得させて聴いてみたら結構選曲が良くて、持ってる曲もエディットが違ったりでちょっと得した気持ちになりなました(現在は新しいベスト盤が出ています)。↑に挙げた映像は、ベスト盤に収録されているユッスー・ンドゥールのアルバムへのゲスト参加曲。ファンクではないアフリカの黒さ。



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 私にとってピーター・ガブリエルが不思議に感じられるのは「リアル・アフリカン的な黒さ」とファンクのような「アフロ・アメリカン的な黒さ」を同時に内包しているところです。1986年のヒット・アルバムSOに収録された「Sledgehammer」(↑動画)では典型的なファンク・サウンドが試みられている。2種類の黒さを持ったイギリス人ってなんだよ、それ!という感じが面白い(しかも貴族出身らしい)。


 参加ミュージシャンが豪華すぎるのもツボです。サウンドの核になっているベース(スティック)奏者のトニー・レヴィンはもちろん、ロバート・フリップ、ケイト・ブッシュ、スチュワート・コープランド、ダニエル・ラノワ……とざっとベスト盤収録曲に参加してる人を眺めるだけで笑いが込み上げてくる感じのすごさ。かなりマニアックなところだとダブル・ネックヴァイオリンという畸形的な楽器を弾くヴァイオリン奏者、シャンカール(ラヴィ・シャンカールとは別人。イギリスのジャズ・ロックで結構有名な人)も参加しています。


 300円で買ったCDでこれだけ楽しめる自分が割りと好きです。





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