Chelsea Light Moving
Matador Records (2013-03-05)
売り上げランキング: 19,633
Sonic Youthメンバーによる2013年のリリース・ラッシュだが、サーストン・ムーアの新バンド、Chelsea Light Movingのアルバムは3月に出ていたのだな……。
キム・ゴードン、
リー・ラナルドがそれぞれSonic Youthとは違ったことをやっていたのに対して、サーストンはほとんどそのまんまという感じのアルバムで最も意外性に欠ける内容である。変則チューニングでガシガシ刻みまくったギターや曲の構成など、Sonic Youthに影響を受けた新人ロック・バンドみたいなのだ。それゆえ、初聴の段階ではガツンとくるものがなかった……というのが正直なところで、早くSonic Youth活動再開してくれよ、という思いが高まるのだけれども、何度か繰り返し聴くうちに、ちょっとずつ面白くなってきた。近年のSonic Youthのようにドライでソリッドな歪みは控えめで、そこは違うバンドなのだから、ちょっとぐらいは違うことをやろう、という距離の取り方だったのかもしれない。Beckプロデュースによる
2011年のソロ・アルバムは極めてドリーミーな音色で彩られたものだったが、それともまったく違って、なんだかマイルドだし、ナチュラルで、ストレートなロック・バンド感がある。『Goo』とか聴いていると、あー、この人たちはRamonesとか大好きなんだな、と感慨深くなる瞬間があるけれど、今回のアルバムも、それと似た印象がやってくる。そういうところが面白かった。
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