既発曲の再演も含むようだが、オランダ自身によるライナー・ノーツを読むと、本作は技術的な内容を盛り込んだ、10弦マンドリンのためのブラジル音楽のレパートリーを作るプロジェクトとして制作されている。独奏曲だけでなくピアノ、ベース、アコーディオン、ハーモニカ……などとの二重奏曲、三重奏曲もあるのだが、バンドリンのメロディーはすべて楽譜に起こされて、こちらのサイトで無料ダウンロード可能。しかも、アルバムの音源も無料でダウンロードできるので、なんとも太っ腹である(わたしは買ってから気づいたけれど)。
とにかく演奏が素晴らしく、現代最高のバンドリン楽曲集であることは間違いない。ショーロだけではなく、クラシックっぽい楽曲もあれば、フラメンコのような楽曲もあり、バンドリンという楽器の表情の豊かさをガッツリ見せられてしまった。今回初めてこの人のアルバムを聴いたけれど、エグベルト・ジルモンチやエルメート・パスコアールの楽曲集だとか、ピシンギーニャのトリビュート盤などもあるらしく、他のも色々聴いてみたい。
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