資本論 1 (1) (岩波文庫 白 125-1)posted with amazlet on 08.03.12マルクス エンゲルス 向坂 逸郎
岩波書店 (1969/01)
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一昨年はプルーストの『失われた時を求めて』、昨年はセルバンテスの『ドン・キホーテ』と「長いので有名な本」を毎年ワンタイトルぐらい読むんですが、今年はカール・マルクスの『資本論』にしようかと思います。全9巻の読書マラソンのはじまりです。
第1巻は最初からずっと「第○版への序文」が続いてるので少し面食らったけど、とても面白い!思っていたほど難しくないし、訳がちょっと古いけどマルクスの語り口って軽妙(あんな顔してるのに、結構ユーモアを含んだ文章)。今、ちょうど「AとBが違うものなのに、交換可能であるのは(いや、違うものだからこそ交換するんだけど)労働ってのが一つのものさしになっててさぁ……」という話がはじまったところです。
実は全然難しくないのに、長い、ってだけで難解本扱いされてる本って結構あると思うんですが『資本論』もそのひとつかもしれません。もっとも、ここに書かれている理論を分析の方法として用いたり、何かの議論のアナロジーとして使ったりしたい、または「私は赤い旅団に入るがために『資本論』を読むのである!」という意思を持っているのであれば話は別ですが、そういった意思をもたないノンセクト、ノンポリな方々にも優しい本です、たぶん(ものすごく教育的に/啓蒙的に書かれているし)。このあたりに「やっぱり、これもひとつの近代思想なんだなぁ」とか感じたりする。
で、いつものように区切りがつくごとにブログにメモとか感想とかを書いていこうと思っています。間にルカーチとか挟むかもしんないけど。
うーん、向坂訳かぁ…。大月の岡崎訳の方が読みやすいんだけどなぁ…。あと、近代=現代思想としてマルクシズムを読んでいこうとするのなら、ルカーチより先にグラムシとローザ読むべし。ルカーチはある意味ヘーゲルへの後退だから…。ってなんかわたしえらそう!
返信削除本屋で無茶苦茶比べたんですけど、そんなに大差なく感じましたよ……鈍感?>翻訳
返信削除普段目的なく本を読むので参考にさせていただきます。
原書第一巻の部分は、ほぼ同じです。というか、向坂訳というけど実質岡崎訳ですから。ただ、向坂氏が岡崎氏を下訳者としてしか扱わなかったので決別。岡崎氏は用語の再校訂を行ったうえで大月から出しました。これが、後ろの方、とくに元々正式な著作物ではなかった第三巻部分になるとかなり効いてくる。
返信削除全巻一気買いしたの?ならしょうがない。第二巻(原書の)以降はきつくなると思うけど、それもまた「資本論」の面白さの一部だから、がんばって、楽しんで読んでください。
返信削除資本論に限らず、マルクスは下地となる膨大な知識が面白いからね。頑張れ。
返信削除が、がんばります。
返信削除読み始めてからそんなこと言われても……。
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