IVC,Ltd.(VC)(D) (2012-05-31)
売り上げランキング: 22,864
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いや、でもツラいけど、つまんなくはない。当時のシンセサイザーによる電子音楽や、革命歌がサウンドトラックに使われていて、この映画自体がひとつのミュージック・コンクレートみたいであると思ったし、言語や音楽を刻んで断片化することで、なんか新しい価値とか意味を付与しよう! みたいな実験が本気でやられた頃であろうから、そういう試みを今見直すと大変寒い感じになっているところが面白い。途中で、主人公の男女に放送を通じて、こどもやルンペンへとランダムに単語を伝えられ、伝えられたほうは思いついた言葉を返す的なシーンがあるんだけれど、そことか最高である。こどもは「revolution」と言われると「......」という反応になってしまうが、その次に「cinéma」と言われると「lumiere」と答える。仕込みなのか、たまたまそういう反応が返ってきたのか、全然わからないのだが、仕込みだとしたらゴダールのロマンティック野郎ぶりが伝わってくる気がするし、偶然なのだとしたらミラクルっぽくて良い。
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