スキップしてメイン コンテンツに移動

2013年に読んだ本を振り返る


  1. ヴァルター・ベンヤミン 『パサージュ論』(5)
  2. ロバート・クーヴァー 『ユニヴァーサル野球協会』
  3. カール・シュミット 『政治神学』
  4. Jon McGinnis 『Avicenna (Great Medieval Thinkers)』
  5. デビッド・アレン 『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』
  6. 小川明彦 阪井誠 『Redmineによるタスクマネジメント実践技法: チケット駆動開発+テスト工程管理のA to Z』
  7. 内田百閒 『御馳走帖』
  8. ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン 『美味礼讃』
  9. ニクラス・ルーマン 『目的概念とシステム合理性: 社会システムにおける目的の機能について』
  10. Vergilius 『Eclogues』
  11. 御厨貴(編) 『近現代日本を史料で読む: 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで』
  12. Michael Barkun 『A Culture of Conspiracy: Apocalyptic Visions in Contemporary America』
  13. P. O. クリステラー 『ルネサンスの思想』
  14. 井筒俊彦 『マホメット』
  15. フレデリック P. ブルックス Jr. 『人月の神話』
  16. グレンフォード J. マイヤーズ 『ソフトウェア・テストの技法 第2版』
  17. 山本新 『周辺文明論: 欧化と土着』
  18. 石井淳蔵 他 『ゼミナール マーケティング入門』
  19. ウィリー・ヲゥーパー 『ボサノヴァの真実: その知られざるエピソード』
  20. トーベ・ヤンソン 『ムーミン谷の仲間たち』
  21. フィリップ・コトラー 他 『コトラーのマーケティング3.0: ソーシャル・メディア時代の新法則』
  22. 鶴蒔靖夫 『保険の流通革命: 驚異の成長を続ける日本最大級の保険代理店の挑戦』
  23. ドナ M. ウォン 『ウォールストリート・ジャーナル式図解表現のルール』
  24. 平岡隆二 『南蛮系宇宙論の原典的研究』
  25. ジム・フジーリ 『ペット・サウンズ』
  26. 牛越博文 『よくわかる介護保険のしくみ』
  27. ガー・レイノルズ 『プレゼンテーションZen』
  28. 内田百閒 『ノラや』
  29. Beryl Smalley 『Study of the Bible in the Middle Ages』
  30. 慧皎 『高僧伝』(3)
  31. 橋本毅彦 『近代発明家列伝: 世界をつないだ九つの技術』
  32. 荒俣宏 『異都発掘: 新東京物語』
  33. 菊地成孔 『あなたの前の彼女だって、むかしはヒョードルだのミルコだの言っ ていた筈だ』
  34. 鈴木翔 『教室内(スクール)カースト』
  35. 雨宮まみ 『女子をこじらせて』
  36. カブレラ=インファンテ 『亡き王子のためのハバーナ』
  37. マルティン・ルター 『マリヤの讃歌 他一篇』
  38. Ann M. Blair 『Too Much to Know: Managing Scholarly Information before the Modern Age』
  39. 村上春樹 『色彩を持たない多埼つくると、彼の巡礼の年』
  40. Anthony Grafton 『What was History?: The Art of History in Earyl Modern Europe』
  41. エルンスト・トレルチ 『ルネサンスと宗教改革』
  42. 榎本恵美子 『天才カルダーノの肖像: ルネサンスの自叙伝、占星術、夢解釈』
  43. ヨハン・ホイジンガ 『中世の秋』
  44. 鹿島茂 『文学的パリガイド』
  45. 榎本恵美子 『ナポリ日記』
  46. 斎藤環 『生き延びるためのラカン』
  47. 鹿島茂 『パリ時間旅行』
  48. 荒俣宏 『大博物学時代: 進化と超進化の夢』
  49. コンドルセ 『人間精神進歩史』
  50. Philip Melanchthon 『Orations on Philosophy and Education』
  51. ウラジーミル・ナボコフ 『賜物』
  52. 菊地成孔 『時事ネタ嫌い』
  53. ロバート・J・W・エヴァンズ 『魔術の帝国: ルドルフ二世とその世界』
  54. 押切もえ 『モデル失格: 幸せになるためのアティチュード』
  55. ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン 『哲学探究』
  56. 押切もえ 『浅き夢見し』
  57. プイグ 『蜘蛛女のキス』
  58. 石橋純(編) 『中南米の音楽: 歌・踊り・祝宴を生きる人々』
  59. 辻隆太朗 『世界の陰謀論を読み解く: ユダヤ・フリーメーソン・イルミナティ』
  60. フランセス・A・イエイツ 『世界劇場』
  61. 『もう限界!! 介護で仕事を辞めないために読む本』
  62. 谷川健一 『沖縄 辺境の時間と空間』
  63. 五十嵐太郎 『新編 新宗教と巨大建築』
年末振り返り企画の読書編である。今年は63冊の本を読めた(うち英語の本が6冊、ラテン語の本が1冊)。多忙につき、ラテン語の勉強を中断せざるを得なくなったのが悲しいことだが英語はまだ読めている。今年も小説をあまり読まず、歴史とか思想史とかの本ばかり読んでいたようである。一冊「読んだ of the year」を選ぶとするなら……

Too Much to Know: Managing Scholarly Information before the Modern Age
Ann M. Blair
Yale University Press
売り上げランキング: 85,601
を挙げたい。来年はもっとKindleを活用して洋書を読むスピードをあげていきたい。

関連エントリー

コメント

このブログの人気の投稿

石野卓球・野田努 『テクノボン』

テクノボン posted with amazlet at 11.05.05 石野 卓球 野田 努 JICC出版局 売り上げランキング: 100028 Amazon.co.jp で詳細を見る 石野卓球と野田努による対談形式で編まれたテクノ史。石野卓球の名前を見た瞬間、「あ、ふざけた本ですか」と勘ぐったのだが意外や意外、これが大名著であって驚いた。部分的にはまるでギリシャ哲学の対話篇のごとき深さ。出版年は1993年とかなり古い本ではあるが未だに読む価値を感じる本だった。といっても私はクラブ・ミュージックに対してほとんど門外漢と言っても良い。それだけにテクノについて語られた時に、ゴッド・ファーザー的な存在としてカールハインツ・シュトックハウゼンや、クラフトワークが置かれるのに違和感を感じていた。シュトックハウゼンもクラフトワークも「テクノ」として紹介されて聴いた音楽とまるで違ったものだったから。 本書はこうした疑問にも応えてくれるものだし、また、テクノとテクノ・ポップの距離についても教えてくれる。そもそも、テクノという言葉が広く流通する以前からリアルタイムでこの音楽を聴いてきた2人の語りに魅力がある。テクノ史もやや複雑で、電子音楽の流れを組むものや、パンクやニューウェーヴといったムーヴメントのなかから生まれたもの、あるいはデトロイトのように特殊な社会状況から生まれたものもある。こうした複数の流れの見通しが立つのはリスナーとしてありがたい。 それに今日ではYoutubeという《サブテクスト》がある。『テクノボン』を片手に検索をかけていくと、どんどん世界が広がっていくのが楽しかった。なかでも衝撃的だったのはDAF。リエゾン・ダンジュルースが大好きな私であるから、これがハマるのは当然な気もするけれど、今すぐ中古盤屋とかに駆け込みたくなる衝動に駆られる音。私の耳は、最近の音楽にはまったくハマれない可哀想な耳になってしまったようなので、こうした方面に新たなステップを踏み出して行きたくなる。 あと、カール・クレイグって名前だけは聞いたことあったけど、超カッコ良い~、と思った。学生時代、ニューウェーヴ大好きなヤツは周りにいたけれど、こういうのを聴いている人はいなかった。そういう友人と出会ってたら、今とは随分聴いている音楽が違っただろうなぁ、というほどに、カール・クレイグの音は自分のツ...

土井善晴 『おいしいもののまわり』

おいしいもののまわり posted with amazlet at 16.02.28 土井 善晴 グラフィック社 売り上げランキング: 8,222 Amazon.co.jpで詳細を見る NHKの料理番組でお馴染みの料理研究家、土井善晴による随筆を読む。調理方法や食材だけでなく食器や料理道具など、日本人の食全般について綴ったものなのだが、素晴らしい本だった。食を通じて、生活や社会への反省を促すような内容である。テレビでのあの物腰おだやかで、優しい土井先生の雰囲気とは違った、厳しいことも書かれている。土井先生が料理において感覚や感性を重要視していることが特に印象的だ。 例えば調理法にしても今や様々なレシピがインターネットや本を通じて簡単に手に入り、文字化・情報化・数値化・標準化されている。それらの情報に従えば、そこそこの料理ができあがる。それはとても便利な世の中ではあるけれど、その情報に従うだけでいれば(自分で見たり、聞いたり、感じたりしなくなってしまうから)感覚が鈍ってしまうことに注意しなさい、と土井先生は書いている。これは 尹雄大さんの著作『体の知性を取り戻す』 の内容と重なる部分があると思った。 本書における、日本の伝統が忘れらさられようとしているという危惧と、日本の伝統は素晴らしいという賛辞について、わたしは一概には賛成できない部分があるけれど(ここで取り上げられている「日本人の伝統」は、日本人が単一の民族によって成り立っている、という幻想に寄りかかっている)多くの人に読んでほしい一冊だ。 とにかく至言が満載なのだ。個人的なハイライトは「おひつご飯のおいしさ考」という章。ここでは、なぜ電子ジャーには保温機能がついているのか、を問うなかで日本人が持っている「炊き立て神話」を批判的に捉え 「そろそろご飯が温かければ良いという思い込みは、やめても良いのではないかと思っている」 という提案がされている。これを読んでわたしは電撃に打たれたかのような気分になった。たしかに冷めていても美味しいご飯はある。電子ジャーのなかで保温されているご飯の自明性に疑問を投げかけることは、食をめぐる哲学的な問いのように思える。

2011年7月17日に開催されるクラブイベント「現代音楽講習会 今夜はまるごとシュトックハウゼン」のフライヤーができました

フライヤーは ナナタさん に依頼しました。来月、都内の現代音楽関連のイベントで配ったりすると思います。もらってあげてください。 イベント詳細「夜の現代音楽講習会 今夜はまるごとシュトックハウゼン」